カメラを趣味にしていると、誰もが一度は耳にする「レンズ沼」。
次から次へと新しいレンズが欲しくなり、夜な夜なレビューや作例サイトを徘徊しては悩み続ける状態のことだ。
ネット上には「今ある機材で満足する方法」といった綺麗事が溢れているが、実際に何本もレンズを買い、遠回りをしてきた私の結論はもっとシンプルである。
レンズ沼とは
レンズ沼の正体とは、単に「物欲が抑えられない状態」のことではない。本当に恐ろしいのは、「欲しいけれど買えない」「高価だから失敗したくない」と悩み続け、他人のレビューや作例を眺めているだけで時間が過ぎ去っていくことだ。
画面の向こうにある他人の評価をどれだけ眺めても、自分の手元に本物の「経験」が残ることはない。
なぜ起こる
レンズ沼に陥ってしまう最大の理由は、「自分の頭で考えていないこと」にある。- SNSやタイムラインで話題になっていたから
- 誰かが絶賛していたから
また、「他人の意見を鵜呑みにして分かった気気になる」のも原因の一つだ。高額なレンズに対して「ただ高いだけ」と批判する声もあるが、自分でお金を払い、身を削って体験した言葉と、ネットの評判をなぞっただけの言葉とでは、その重みに100倍の差がある。
どう考えるべきか
沼にハマらないための思考法は、以下の3つに集約される。- 自分の頭で徹底的に考えること
「なぜそのレンズが必要なのか」「自分の写真に何が足りないのか」を思考停止せずに突き詰める。 - 無謀な買い方はしないこと
身の丈に合わない借金をしたり、生活を犠牲にしてまで買うのは論外。自分の出せる予算のバランスを常に意識する。 - 「少し頑張れば届く」なら他人のレビューではなく自分の体験に投資すること
買わずに悩み続ける時間は1円の価値も生み出さない。実際に買って試せば、感動することもあれば「合わなかった」と後悔することもある。しかし、その「失敗の経験」こそが自分だけの財産になる。
結論
レンズ沼に陥らない唯一の方法。それは、「自分で買い、自分で使い、自分で体験し尽くすこと」だ。私自身、ズミルックスという大口径の魔力に魅せられ、これまで何本も手元に迎えては遠回りをしてきた。
しかし、散々お金を使い、自分で買い、自分で失敗してきたからこそ、今は「欲しいから買う」のではなく「必要だから買う」という至極真っ当で静かな境地に辿り着くことができた。
この「自分にとって本当に必要な機材」という答えは、ネットのレビューを1000本読んだところで絶対に手に入らない。
沼を恐れて誰かの作った安全な場所から眺めている時間はもったいない。
自分の頭で考え、自分の財布と相談し、本物の「経験」を買いに行こう。

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