Leica M10 MonochromとSummicron 35mm f2 6枚玉で撮り歩いてみた

Leica

つい、ズミルックスの圧倒的なトロトロのボケや、ドラマチックな甘さに頼りがちになってしまう。大口径レンズが持つ「主役を引き立てるための暴力的なまでの光の魔法」は魅力的で、一度その沼にハマるとなかなか抜け出せない。

だからこそ、防湿庫の奥で少しだけ静かに眠っていたレンズがある。
通称「6枚玉」と呼ばれる、ズミクロン35mm F2だ。


現代のレンズのように、画面の隅々までカリカリに解像するような優等生ではない。
けれど、このレンズを連れて夜の街を歩いたとき、ふと気づくことがある。


「あ、このレンズ、光と影の繋ぎ方がものすごく優しい」

提灯のあたたかな丸み、夜のビルの谷間に落ちる深い影、横断歩道を急ぐ人々のシルエット。


派手な演出をするわけでもなく、目の前に広がる現実の空気や温度感そのものを、極上のモノクロームの階調でスッと定着させてくれる。


ズミルックスが「物語の主人公」を強烈にスポットライトで照らすレンズだとしたら、6枚玉は、その場に流れる「空気の気配や静寂そのもの」を淡々と、しかし美しく切り取る相棒なのだと思う。


少しずつ、このレンズの本当の良さが分かってきた気がする。
派手さはなくてもいい。こういう静かな描写を知ってしまうと、また夜の街を歩く理由ができてしまう。



普通が普通に写るレンズ。Leica Summicron 35mm F2 6枚玉を手に入れた | cameblo〜カメブロ〜

オールドライカの魅力、球面ズミクロン6枚玉の描写や作例をじっくりレビューしています。


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