10年越しの帰還。SONYが発表したRX1R IIIが示す、”スペックだけじゃない”カメラの美学

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10年越しの奇跡。RX1R III登場に感じた感動と、このカメラの本質的な魅力

かつてRX1Rを愛用していた私にとって、2025年に発表されたRX1R IIIはまさに“再会”とも言える出来事でした。あの写り、あのサイズ感、そして唯一無二の存在感。10年の時を経て帰ってきたこのカメラには、ただの新型という言葉では片付けられない想いがあります。


唯一無二のコンデジ。SONY RX1Rを手に入れた
全然行くつもりなかった全く買うつもりはなかったんですただ昔から気になっていた存在今回何かに背中を押されてしまい…ヨドバシさんでの展示品を格安で買ってしまいました本当はRX1が良かったが(安いからですが)見た目がボロすぎて、一番まともなRX1...


SONY RX1Rを2週間使ってみて
楽しいねこの一言だけ実は毎日持ち出している会社に行く時もカバンに忍ばせているが、重さも全く気にならないグリップがなくて持ちづらいと言う人も多いが、グリップがないから逆にコンパクトでいいかなと思っているデザインもそうだけど、コンセプトがやはり...

RX1Rを手放しても忘れられなかった理由

フルサイズセンサーを搭載しながらも、手のひらに収まるコンパクトなサイズ。35mm F2のツァイスレンズが描き出すあの圧倒的な描写。RX1Rは、旅先でも日常でも「写真を撮る楽しさ」を再確認させてくれたカメラでした。

しかし当時、唯一の不満がありました。AFの遅さと、フォーカスポイントが自由に移動できないこと。狙った瞬間にピントを合わせられず、シャッターチャンスを逃すことも多々ありました。確かCanonのR6を買うために、やむなく手放してしまったのです

しかしRX1R IIIでその弱点は完全に克服されたのです

今回、登場したRX1R III。第一印象は「正常進化だなあ」の一言でした。スペック表を見ただけでも、その進化は歴然です。
  • 693点の像面位相差AFによる高速かつ正確なフォーカス
  • ジョイスティック&タッチ操作で自在にフォーカスポイントを移動

RX1R ⅡとⅢの違いをまとめてみた

前作のRX1R ⅡとⅢの違いを簡単にまとめてみました

RX1R IIとRX1R IIIのスペック比較表

項目 RX1R II RX1R III
発売年 2015年 2025年
有効画素数 約42.4MP 約61MP
ISO感度(通常) 100~25,600 100~32,000
AF測距点 399点 693点
連写性能 約5コマ/秒 約5コマ/秒
動画性能 フルHD 1080p 4K 30fps、FHD 120fps
クロップ機能 なし ステップクロップ(35/50/70mm)
マクロ撮影距離 約0.35m 約0.20m(最大0.26倍)
液晶/ファインダー チルト式LCD+OLED EVF 固定式LCD+2.36MドットEVF
本体重量 約507g 約498g
外装素材 マグネシウム合金 マグネシウム合金
価格(米国) 約3,300ドル 約5,099ドル
かつての「ピントが合わせにくい」という課題が完全に解決</strongされたことで、構図や表現に集中できるようになりました。

トラッキングAFが撮影体験を変える

特に感動したのは、SONYのトラッキングAF機能のが搭載されること。一度ピントを合わせれば、その後構図を変えても被写体をしっかり追い続けてくれる。今までは「フォーカスロック→構図変更→ピントズレ」という失敗がつきものでしたが、RX1R IIIではそのストレスから完全に解放されました。これでマルチセレクターはいらなくなりました。

これはSONYのAF技術の進化の恩恵であり、日常スナップから作品撮りまで、使い方次第でいくらでも表現が広がるカメラに進化したということです。

「α7CRを買った方がいい」という声に対して思うこと

正直、RX1R IIIの価格は決して安くありません。「それならα7CRと好みのレンズを買う方がいい」といった声も見かけます。でも、**このカメラの魅力は“スペックの足し算”だけでは語れないものです。

RX1R IIIとa7CRのスペック比較表

項目 RX1R III a7CR
センサー 61 MP フルサイズ BSI CMOS(a7R V由来) 61 MP フルサイズ BSI CMOS
画像処理エンジン BIONZ XR + AIユニット BIONZ XR
AF測距点数 693点(位相差) 693点 ハイブリッドAF
手ぶれ補正 なし(固定レンズ) IBIS 最大7段
動画性能 4K30p・1080p120p・S‑Cinetone 4K60p 10‑bit
クロップ機能 35/50/70 mm相当 センサー内クロップ なし
マクロ機能 最短20 cm(0.26倍) なし
重量 約498 g 約515 g
ディスプレイ/EVF 固定LCD + 2.36MドットEVF チルトLCD + EVF
価格(米国) 約5,099 USD 約2,998 USD
一体化されたカメラとレンズ、計算され尽くしたコンパクト設計、唯一無二の撮影体験。RX1Rシリーズには、“これ一台”だからこそ生まれるスピード感と機動力があります。

そう、このカメラは「撮るぞ!」という気合がいらない。カバンに入れておいて、ふとした瞬間に取り出してすぐに最高の画が撮れる。だからこそ、写真を「日常」にできる。

高いと言われていますし、それならα7CR買うよという声を聞きます

そりゃあ高いですよ。何を寝ぼけたこと言ってるんだと言いたいです。

だったらα7CR買ったほうがいいと思いますし、全くベクトルが異なるカメラです。

高くても買う人は買いますし、自分に合わないカメラに対して66万円も出してはいけません。

最後に:RX1R IIIは「写す楽しさ」と向き合える人にこそ刺さる

RX1R IIIは、万人に向けた万能カメラではないかもしれません。だけど、「写真と真剣に向き合いたい」「表現の幅を広げたい」と思う人にこそ刺さる一台です。

前に買ったRX1Rが私に教えてくれた“写真を撮る面白さ”。それを、さらに強く、深く体感させてくれるのがこのRX1R IIIなのです。


このカメラは、機材のスペックを超えて、写真との向き合い方を変えてくれる。それこそが、RX1R III最大の魅力ではないでしょうか。

このカメラを自分は買う???

自分がこのカメラ買うかと言われると正直わからないですね。

理由としては35mmのズミルックスを持っているから。

AFもすごくて35mm F2のレンズがついているから35mm好きな自分としてはいいんですよ。ドンピシャなカメラ。

もし買うとしたら資金は有限なので残念ながら機材をいくつか売らないといけません。

買い増しすればいいと思われるかもしれませんが、35mmのズミルックスを持っているので同じ焦点距離はよほどのことがない限りは買い増ししないつもり。

持っていても使い分けるほどの器用さも自分にはありません。

35mmのズミルックスは写りやデザインに惚れ込んでいるからこそ正直売るつもりはなく、これを手放してまでRX1R Ⅲにしようとは考えていませんし50mmのズミルックスも同様に手放すつもりはないです。

実際に触ってみて本当にいいなと思えたのであれば無理してでも買うかもしれませんので、体験できるようになったら触ってみたいと思います。

デザイン面については特にはないですが、自分は光沢感のある前モデルが良かったです。


改めてみるとRX1Rのデザイン好きだなあ。

RX1RⅢは良くも悪くも現在のαに寄せてきていますね。

モニターが固定式になり確かに不便にはなったなと思いますが、自分の場合ローアングルの時にはしゃがんだりすることも抵抗はないですので特段問題ないです。

動画性能についても現状のαと比べると劣っているとありますが、このカメラ自体がスチル特化ですからこのカメラに動画性能を求めるのは間違っています。

動画性能を求めているのだったらZV-E1系やFX3系にした方がいいですよ。

それでは。

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